本当に有益!?女性起業家は「女性の起業家グループ」に属するべきなのか?
女性起業家の方にはお子様のいる主婦・ママの方も多く、やはり同じような境遇を持つ女性起業家同士で輪を作り、定期的に集まっている方達もいるのですが、こういった身近な女性起業家のグループに参加することは有益なのでしょうか?
良い部分と悪い部分の両面があると思いますので、今回はその点について解説していきたいと思います。
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大成功している女性起業家は特定の女性起業家グループに属している事は少ない
まず、最初に言っておきたいのが、社会的な認知度がそれなりにあったり、男性顔負けの活躍をしているような女性起業家の方は、あまりこういった身近な女性起業家のグループに属するという事はしていません。
突き抜けている方は、女性限定のグループではなく、むしろ男性経営者が多い集まりに参加していたり、事業領域に関する団体や経済団体など複数の団体に籍を持っていたりする事の方が多いです。
この理由については後で解説していきます。
女性起業家のグループに属するメリット
人脈づくりができる
最初は紹介のケースも多いと思いますが、まず、女性起業家のグループに参加しようと考える場合、「人脈作り」に繋げたいと考える方は多いと思います。初めに書いたとおり、同じ女性同士、子供を持つ母親同士という事で、共感もしやすく仲は深まりやすいため、女性起業家のグループに所属すれば人脈は作りやすくなります。
またグループ内だけではなく、参加者を通じて、別の方を紹介してもらえるという事もあると思います。
身近で具体的なビジネスの情報交換が出来る
もう一つ、駆け出しの女性起業家にとって大きな点は、身近なで具体的なビジネスの情報交換が出来るという事があげられます。今の時代、ネットで検索すれば大抵の情報は調べられますが、情報が有り過ぎて、確かな情報を判断するのが難しいですし、同じ女性起業家からの「生の情報」というものは非常に価値があります。
また、自分の成長段階に合った情報を得やすいという事もメリットだと思います。
ビジネスの連携や、宣伝活動の協力が得られる
女性起業家のグループに所属していればメンバー同士でお互いの商品・サービスを紹介し合ったり、コラボして集客イベントを実施したりとビジネスの連携や宣伝活動の協力が得られやすいです。
当然、自分が一方的に協力を得るばかりではいけませんので、他のメンバーの宣伝活動にも協力してあげる必要はありますが。
チームとしてイベントやプロジェクトが仕掛けられる
これが出来ればグループに属する意義も大きくなるのですが、ただ輪として集まるだけではなく、チームとしてイベントやプロジェクトを仕掛けて行くことができれば、女性起業家が集まっている強みを活かす事ができます。
例えば、女性ならではの発想を活かして企業の商品企画・開発に協力する等、チームである事の価値を作っていく事ができれば、展開的にも面白いですね。
女性起業家のグループに属するデメリット
グループ内で人間関係のしがらみが発生しやすい
やはり、女性同士だとグループ内でも人間関係のしがらみが発生しやすいですし、こういったグループは主催している方や中心メンバーが力を持つ事も多く、人間関係に気を使うケースも出てくることが多いと思います。
自分のビジネスを育てていくための成長の場として、グループに所属したつもりが、いつの間にか人間関係に頭を悩ますばかりの状態になってしまっては意味がありませんよね。
女性グループ同士の派閥が発生することも
人間関係のしがらみは何もグループ内のことばかりではありません。女性起業家のグループは色々な方が主催しているので、同じ地域でも、複数のグループがある事も多く、グループ同士が派閥のようになってしまう事もあります。
あの女性と仲良くしたい、情報交換したいけど、グループが違うからあまり仲良くできない。こういったのは非常に面倒ですし、デメリットにしかなりません。
集まりに参加するのが面倒な事も
また、やはりグループは人間関係や一体感を大事にしますので、定期的でも不定期でもしっかりスケジュールを合わせて集まりに参加しないといけないというプレッシャーがあったりもします。
予定を空けて参加したけど、内容はただのお茶会??のような事も多く、コンスタントな参加、関わりが負担に感じるようなら、所属自体を考え直す必要が出てきます。
ただ、人間関係もあるので、簡単には抜けにくい。。というのが実情だったりします。
同じレベルの人を見て安心してしまう
女性起業家のグループの多くは、多少段階に差はあっても、だいたい同じようなレベルの方が集まっている事が多いです。
本来は自身の経営力や集客・マーケティング力を高め、自身の商品・サービスにニーズを持つお客様を幅広く獲得していくために努力や改善をし続けないといけない訳ですが、どうしても特定のグループにドップリ浸かってしまうと、グループ内の人と自分の比較で「これぐらいの頑張りで良い」と安心してしまったり、周りの人より努力をしている自分を評価してしまったりしがちです。
非常に厳しい言い方をすると「どんぐりの背比べ」のような状態になってしまうという事ですね。
交流の幅が限定的になってしまう
特定のグループに属すると、そのグループに所属する人同士の交流が中心になってしまい、交流の幅が限定的になってしまう事が多いです。人と繋がっている事=人脈があるという事ではありません。
本当に必要な人との繋がり、人脈を作っていく事が難しくなってしまわないように、付き合い方はしっかり考える必要があります。
グループに属する場合は、目的意識をしっかり持つことが大切
ここまで読んで頂くと、講師の黒瀬としては、女性が女性限定の起業家のグループに所属する事に少し否定的な意見を持っていると感じると思いますが、その理由は、「生活費を稼ぐ」「経済的な余裕を持つための収入を増やしたい」という意識でのビジネスではなく、多くの方のニーズに応えるビジネスの仕組みを作って、大きく羽ばたいて欲しいという想いがあるからです。
なお、女性起業家のグループに属するのは絶対にオススメしないという事ではありません。
ただ、グループに属する場合は、しっかり自分のビジネスや個人の成長に関するメリットを考えたり、その全体において「この人との関係性を強化したい」など、目的意識をハッキリさせて欲しいという事です。
自分の成長段階に合わせて、グループを抜ける勇気も持とう
正直、ずっと同じ女性起業家のグループにドップリ浸かるのはオススメしません。目的意識を持った上で、自分の成長段階に合わせて、「もう違うな」と思ったらスパッと抜ける勇気を持って下さい。
抜けたからといって、人間関係が切れる訳ではありませんし、それで人間関係まで切れてしまうようなグループだとしたら、それまでの集まりだったというだけです。
確かに人間関係は重要ですが、自分の成長のために、有効活用するというような意識で、ある程度クールに向き合っていけば良いと思います。
事業や起業家個人としての成長を意識した人と付き合うという事
途中、「どんぐりの背比べ」という手厳しい表現も使ってしまいましたが、女性起業家の方のビジネスにとって必要な人が女性だけとは限りませんし、事業や個人の成長を意識して付き合う人を考えていくべきです。
よく「上のステージの人と付き合うほうが成長に繋がる」と言ったりもしますが、自分が背伸びをしないと付き合いないようなレベルの人とあえて付き合うと成長しやすくなるという事は実際にあると思います。
最後に。どんな相手と付き合う場合も「自分が提供できる価値」を考えよう
最後に、よくいう話ですが一方的に情報を得ようとしたり、自分だけがメリットを得ようという「クレクレ」の状態になってはいけないという事です。情報にも人脈にも大きな価値がありますし、自分が人からそういう価値を得たのであれば、しっかりお返ししていく必要があります。
また、相手にとって自分と付き合うメリットや、自分が相手に提供できる価値が何なのか?という事も意識しておく必要があります。
ビジネスでも、人間関係でも相手の立場に立つという事を常に心掛けるようにして頂きたいと思います。