女性の起業に対する不安はどこからくるのか?勇気だけの問題ではない正しい起業準備の仕方
これから起業をしたいと考えている女性の中には、「自分が起業してうまくいくだろうか?」「失敗したらどうしよう」など、起業に対して不安のある方や、勇気が出ないという方も多いと思います。
「勇気を持って起業しよう!!」というような、よく分からない事を言う人もいますが、起業するか?しないか?は「勇気」だけの問題で片付けられる事ではありません。
今回は女性の起業に対する不安はどこから来るのか?そのポイント別の対処法と正しい起業準備の仕方について解説していきたいと思います。
女性が起業に感じる不安。よくある9のパターン
ビジネス、経営の知識、経験値に不安を感じる
起業を志す女性の中には、これまでの会社勤めでの仕事経験がなく、アルバイト・パートしかした事が無いという方もいると思います。
仕事やビジネスの経験値不足を自覚し、「こんな自分が起業しても大丈夫だろうか?」という漠然とした不安を持っている方は多いと思いますが、このような不安はあって当然です。むしろ不安が無い方が怖いです。
人を雇う、組織を作ることへの不安
また、会社勤めの経験がある方でも、チーフや課長など、部下を持ち育成するような管理職の立場まで経験している方は少ないので、起業して人を雇って管理をする「組織を作る」という部分に不安を感じる人も多いと思います。
起業当初は、人を雇わずに一定期間は女性起業家1人のみでやっていくというケースも多いですが、やはりビジネスの拡大のためにはタイミングに合わせて必要な人を雇用することは重要になってきます。
また飲食店など、業種によっては最初からバイトやパートさんを雇わないといけない業種もあります。
家庭とのバランスに関する不安
起業すると当然、今までとは「自分の時間」「仕事の時間」「家族の時間」のバランスは変わってきますが、特にお子さんがいる主婦の方の場合、育児や家事、子どもの送り迎えなどやらないといけない事は変わらないわけなので、時間の効率的な使い方が非常に大事になってきます。
子どもの急病や怪我など、不測の事態が起こった時に、やはり対応しないといけないのは奥さん側の事が多いですよね。
実際、ビジネスに集中したいけど中々思うように時間が取れないという女性も多く、仕事と家庭のバランスという問題は女性起業家にとって共通の課題と言えます。
環境要因に関する不安
また、上記にも関連しますが、例えば、親が身体が悪く数年以内に介護の問題が発生するかもしれないという状況があるなど、家庭の環境が大きく変わるリスクを感じている状態だと「起業しても安定してビジネスを続けていけるだろうか?」と先行きに不安を感じてしまうと思います。
女性起業家は環境要因の影響をうけやすく、実際に親の介護の問題で廃業してしまう方も少なくないので、この問題は誰でも起こる問題として向き合っておく必要があります。
お金に関する不安
起業をしてビジネスをスタートするには、事務所・店舗を借りるにしても借りないにしても初期投資が必要ですし、スタート段階で事業の運営資金もある程度は必要になります。また、継続的に売上をあげていかないとビジネスは回りません。
会社やパートを辞めて起業に踏み切った方等、家計の一部であっても自分の生計に関わるお金を生み出していかないといけないという方は大きなプレッシャーですよね。
当然、赤字続きになれば、頑張って貯めたお金や銀行から借りた資金が底をついてしまい、借金を背負ってしまうリスクもあるので、お金に関する不安はあって当然ですし、既に起業している経営者の多くがお金に関する不安にさらされ続けているのが実際です。
集客に関する不安
起業してすぐにコンスタントに黒字を出していける人は多くはありません。やはり開業から一定期間は赤字が続くという事も多いので、早い段階で黒字に転換していく事が必要なのですが、特にこの事業を開始して間もない段階での集客に不安を感じる人は多いです。
自分自身のビジネスで集客に取り組むのが初めてという方も多いと思うので、どのように集客すれば良いか分からないという人もいると思いますが、集客出来ないと収益を上げることが出来ないので、お金に関する不安と強くリンクしている部分ですね。
既存のライバルとの競争に勝ち抜けるか?という不安
競合・ライバルのいない分野で起業し、市場を独占できるような事はめったにありません。基本的には既に同エリアに同じ業種・サービスを実施している企業や店舗、事業主がいる事がほとんどです。
起業するという事は新規参入という事でもあります。同じ分野を専門とし、ビジネス歴も長く、既に多くのお客様がついている事業主と渡り合っていく必要が有り、場合によってはお客様を奪っていかないといけない訳です。
ビジネスの経験値でも、専門スキルでも自分よりもレベルの高い人が沢山いるという状況の中でライバルに勝ち抜いていけるか?という不安を持つのは仕方の無いことだと思います。
営業活動に関する不安
集客という意味ではなく「営業活動=人に売り込む事」について苦手意識が有り、営業活動に関して不安を持っている女性も多いです。
広告・宣伝はできても、対面で商品・サービスの魅力をプレゼンする自身がない。自身の商品・サービスを相手に売り込んだりプッシュする際に、押し売りになっていないか心配になる等、相手の立場・心理を考え過ぎてしまう人も多いですよね。
自分の商品・サービスの価値を認めてもらえるか?という不安
起業を志す女性には想いの強い方が多いので、自分の想いの詰まった商品・サービスを認めてもらえるかどうか?=自分自身を認めてもらえるかどうか?という感覚を持ってしまっている方が結構居ます。
要は自分の商品・サービスに価値を感じてもらえないと自尊心が傷つけられたような気持ちになってしまうという事なのですが、起業前から無意識にこういった点を不安に感じてしまう人もいます。
不安を乗り越える!女性起業家の正しい起業準備。7つのポイント
経営・マーケティング知識は学習で習得できる部分も多い
まず、ビジネスの経験値不足からくる経営や集客・マーケティングの知識は学習で習得できる内容もたくさんあります。実践でしか得られない感覚や経験値というものもありますが、正しい考え方・取り組み方を学ぶ事は重要ですし、知識があれば色々な状況に的確に対応できるようになります。
準備期間の学習は、自信の根拠に変えていけますので、不安を感じるのであれば是非「学ぶべきことを学ぶ」という行動を取って頂きたいと思います。
押し売りしたくない、売り込む事が苦手という人も多いと思いますが、マーケティングの本質は自分から押し売りしなくても「商品・サービスが売れる仕組みを作る」という事です。
正しく知識やノウハウを身に着けていくことで、解消されていく不安は色々とあります。
まずはターゲットと提供する価値を明確にする事
ビジネスを固める上で最初に重要になるのは「誰のために何をしたいのか?」「誰を一番笑顔にしたいのか?」という事。つまり「ターゲット設定」であったり、「ビジネスの動機・想い」です。
「収入を増やすために簡単に取れそうな資格を取る」→「その資格でビジネスを考える」→「ターゲットに出来る層を考える」
このような考え方では、多くの人を惹きつけて集客できるビジネス、長く続くビジネスの仕組みは構築できません。
まずは、ターゲットを明確に設定し、そのターゲットに対して自分がどんな価値を提供できるか?という順番で考えるのが正しいビジネスの組み立て方です。
家族の理解・応援を得る
家事や育児などの子どもの事、親の介護に関するリスクなど、環境要因は女性のビジネスに大きく影響します。その意味でも、女性起業家は、自分自身のビジネスについてしっかり家族に理解してもらい、応援してもらえる体制を作っておく事が重要になります。
「どういう想いがあって、誰のために何をしたいのか?」という自分の軸がしっかり固まっていれば、その想いを旦那さんや家族にプレゼンし、共有する事で理解や応援を得やすくなります。
この点については「夫・旦那が妻の起業を応援しない・理解しない5つの理由と対策方法」という記事でも詳しく解説していますので、是非チェックしてみて下さい。
起業前から女性起業家やターゲット層との交流を持つ
起業に不安を持つ女性は、同じ道を通ってきた先輩の女性起業家と交流を持つのも良いと思います、経験談を聞いて具体的な対処法を聞いたり、アドバイスを貰えるのは大きいですし、ターゲットが近い場合は、起業後にビジネス上のお付き合いが生まれる事も多いので、ビジネスチャンスも拡がります。
また、起業前から自分がターゲットにしたい層の人達と交流の機会を持ち、ニーズを把握しておく、生の声を聞いておくというのも重要です。
お客様の候補にもなりますしね(*^^*)
WEBを有効活用する事を考える
環境要因の影響をうけやすく、常に家庭とのバランスの問題がつきまとう女性起業家の方は、是非WEBを有効活用し、時間やビジネスの効率化を図ることを意識して下さい。
ホームページやブログ等の情報発信、SNSでの宣伝を集客に役立てるという事ももちろんですが、打ち合わせにSkypeを活用したり、お客様の管理や予約管理にWEBを活用したり、業務の効率化にも役立ちます。
また、対面での営業活動が苦手という方も、WEB集客をうまく実施できれば、自身の商品・サービスに関心の高い見込み顧客を呼び込む事ができるので、営業活動もかなり楽になります。
出来ることから小さく始めて育てていく
会社勤めやパートをしていたり、育児期間中などの状況でも
・イベント等に出店して商品・サービスに対する反応を確認する
・ターゲット層に近い人にモニター協力をお願いしてお客様の声を集める
・起業までの道のりをブログで書いていく
など、起業の準備として出来ることは色々とあります。
プロフィールにも書いていますが、講師の黒瀬は、大阪から沖縄に移住した翌日に個人事業の開業届けを出しました。
起業当初はホームページ制作がメインだったので、大阪にいるうちに会社のホームページを先に立ち上げて「沖縄 ホームページ制作」のキーワードで検索エンジンの上位に表示される状況を作っていたんです。
この準備のおかげで、沖縄にきてすぐに沖縄のお客様から仕事を発注してもらって、早い段階からビジネスを軌道にのせていくことが出来ました。
不安も成長のための材料と考えよう!
最後に、どんな段階の経営者でも常にビジネスに関する「不安」はあります。集客の問題、お金の問題、人材の問題など、むしろ起業後の方がより具体的な不安が常につきまといます。
「現状維持は後退」という言葉があるように、ビジネスでは「変化に柔軟に対応していきながら成長を続けられるか?」という事が重要です。
「不安」に囚われてしまうと身動きが取れなくなってしまいますが、多くの経営者はこの「不安」を成長のための材料、エネルギーに変換して前に進んでいます。
成長、前進のために「程良い不安」はむしろ必要なもの。
そういう風に捉えてもらうほうが良いのかなと思います。
まとめ
というわけで、今回は女性の起業に対する不安はどこから来るのか?というテーマでお話させて頂きました。
無料の動画講座でも、起業を志す女性、起業後、長く続くビジネスの仕組みを構築したい女性が「どんな準備をする必要があるか?」「何を学ぶ必要があるのか?」について詳しく解説していますので、こちらも是非ご覧頂けると嬉しいです。
ありがとうございました!