起業する女性に伝えたい「サービス業・接客業の心得」講師 黒瀬が出会ったベテランバーテンダーの金言
女性起業家の方はサービス業・接客業の方が非常に多いのですが、講師の黒瀬が昔バイト先のベテランバーテンダーの方から頂いた言葉が正に「サービス業・接客業の心得」の核になるものだなと感じ、ずっと心の中に残っているので、今回の話は是非、サービス業・接客業の方、また全ての女性起業家の方に伝えさせて頂きたい内容です。
少し前置きのストーリーもありますが、きっと得るものがあると思いますので、読んでもらえると幸いです(*^^*)
Contents
高校時代に通っていた喫茶店の話
時代は20年も昔に遡ります。当時、高校生だった僕は「マスターいつもの」というセリフに憧れて、近所の喫茶店に1人で通っていました。僕のイメージではヒゲを生やした寡黙な渋めのマスターが美味しいコーヒーを淹れてくれる落ち着いた喫茶店だったのですが、初めてお店に入ると「兄ちゃん、若いな〜〜!!学生さんか〜!?」という気さくの良いマスターの第一声が飛びましたw
大阪の下町だったので、僕のイメージ通りにいかなくて当然ですね。
家と喫茶店が繋がっているような店舗だったのですが、結果的にマスターや家族とめちゃくちゃ仲良くなり、家に上がり込んで子どものゲームの相手をしたり、おばあちゃんから大学の合格祝いを頂くような関係になったのですが。。笑
金言に出会った、講師黒瀬の高校時代のバイト
その喫茶店のマスターのコネで大阪の南堀江という場所にあるビアレストランでバイトをする事になりました。高校生だったので18時頃〜22時の時間帯だけですが。
僕の仕事は、バーテンダー補助とホール(ドリンク専門)だったのですが、そのバーテンダーのカウンターに居たのが、有名なホテルからヘッドハンティングされた60代ぐらいのシルバーグレーのベテランバーテンダー原田さんという方でした。
児玉清さんのようなイメージのスゴく素敵な人でした。
ド新人の僕にもとてつもなく優しかった原田さん
バーテンダーの原田さんは、超ベテランな訳ですが、一切偉ぶる事もなく、高校生&バイト経験さえほぼ無いド新人の僕に対してもやさしくて仕事を丁寧に教えてくれました。
さすが色んな人と柔軟に対話することが重要なバーテンダーのプロ中のプロとだけあって、僕との会話も年齢を感じさせず、友達のようなフランクささえありました。
何気ない一言で、原田さんに激怒される事態に
僕はそんな原田さんの事を尊敬し、信頼し、人間としても大好きだったのですが、ある時僕の何気ない一言で原田さんが激怒するという出来事が起こりました。
それは、常連のお客さんが貸し切りのパーティーをしていた時の事です。
常連のお客さんがバーカウンターまでビールのおかわりを求めてやってきた時に、僕がビールを注いで渡した後
「あの客、今日は飲み過ぎですよね」
と言ったその途端、原田さんが
「お客様を客とは何事や!そんなやつに接客業をやる仕事は無い。いますぐ辞めてしまえ!!」と激昂したんです。
僕は、そこまで激怒される理由が分からず、とにかく「申し訳ありませんでした!!」と謝りました。
続けて原田さんが言ったのが
「接客業をする以上、お客様は、いついかなる時もお客様や。目の前に居ない時も、友達と話をする時も、夢の中でも常にお客様と呼ばんとあかん。それが出来ないやつはサービス業失格や!」
という事。
その言葉は20年経った今でも僕の心に残り続けています。また、人との接し方や、人としての基本的な誠意等、対人関係やビジネスを行う上での精神性など全ての土台になっている言葉のようにも思います。
結果的に、僕は接客・サービス業の方を見る目が厳しくなりました
その経験があってからの僕は、普段のコンビニや飲食店など、いわゆる接客業の方の対応が非常に気になるようになり、僕自身の目も厳しくなりました(笑)
・接客に不慣れで至らない点がある
・基本的な誠意や意識が足りない
これは本当に大きな差ですし、サービスを受ける側としても敏感な人であればこの差はすぐわかります。
常にお客様の事を「お客様」と呼べる精神性、誠意を持って仕事をしていれば、仕事としてスキル・経験が足りず、自分では判断がつかないようなシーンでもお客様の立場で、求めている事を理解し、不快にさせない対応ができます。
対面では営業スマイル、裏では愚痴る。こういうのは、サービスにも現れてしまいます
高校時代に出会った言葉の影響もあって、僕は、接客業をしている人で、対面では最高の笑顔で抜群の対応ができるのに、裏ではお客様に向かって暴言を吐いたり、愚痴るような人は非常に苦手です。
もちろん、ロクでもないお客様も居ますよ。
でも、それでも、そこは飲み込んで下さい。
周りの人が悪口を言っていても、流されないで下さい。
なぜなら、そういう人は基本的な誠意に欠けるので、サービス業としての精神性の低さが、隠しているつもりでもサービス全体に現れてしまうからです。
男性の事を「オトコ」と呼ぶ。この人・あの人ではなく「こいつ」、「あいつ」と呼ぶ女性は
また、普段、仕事の時は同級生など気の許せる集まりになると、途端に「オトコ」とか「こいつ」「あいつ」という言葉遣いをしてしまう女性がたまにいますが、サービス業・接客業に従事していたり、起業を目指しているような女性であれば、こういった気の許せる仲間の間でも「男性」、「あの人」「この人」という風に丁寧な、というより誠意のある言葉遣いをして欲しいと思います。
いくら周りの言葉遣いが荒くても、ここも流されず、自分のポリシーをしっかり持って下さい。
女性起業家に重要なセルフブランディングにも影響します
こういった話は、何も接客業・サービス業だけの話ではありません。
女性起業家にとって「セルフブランディング=自己演出・プロデュース」は非常に重要となります。
このセルフブランディングは、ターゲット層から「信頼」「憧れ」「共感」などポジティブなイメージを持ってもらい、最終的な成果(予約・申し込み、購入 etc.)に繋がる「応援」を得るところまでを達成する必要があるのですが、これには見た目だけでなく、普段の行動や言動、全てが重要になってきます。
何でも繰り返しになりますが、常日頃の言葉遣いや精神性は、ビジネスにも大きく影響します。
是非、自分のためにも、例え夢の中であっても「お客様」と呼べる精神性を身に着けて頂きたいと思います。
以上、長くなりましたが、今回は「サービス業・接客業」の最も基本的な心得についてお話させて頂きました。少しでも参考になれば幸いです。