「LTV(顧客生涯価値)」とは?:女性向けにマーケティング用語を解説。費用対効果の見極めにも重要です!
LTV=Lifetime Valueとは「顧客生涯価値」と言われる考え方で、顧客と継続的に取引を行うことで生み出される価値・利益という意味で使われます。この考え方は費用対効果を考える上でも重要になるため、正しく理解しておく必要があります。
「お客様がお客様で無くなるまでに使ってくれる合計金額」という言い方の方が分かりやすいかもしませんが、女性の方にも分かりやすい例を混じえて解説していきたいと思います。
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エステサロンのお客様のLTV(顧客生涯価値)を考えてみよう
では分かりやすく考えるために、平均客単価5,000円、利益率50%のエステサロンの例で考えてみましょう。
Aさん:一回のみ。リピートしないお客様
一度来店しただけでリピートをしてくれなかったお客様の場合、平均客単価で考えると5,000円です。
LTVもそのまま5,000円ということになります。
Bさん:3回リピートして、来店しなくなったお客様
3回来店してくれてお店に来なくなったお客様は単純に5,000円×3で、LTVは15,000円という計算になります。
Cさん:年に6回は来店し、クチコミでお店を紹介してくれるお客様
年に6回来店なので60,000円という計算になりますが、この方はリピートし続けていますので、リピートを続けてくれる限りLTVは増え続けていきます。クチコミでお客様を増やしてくれる有り難いお客様なので、Cさんの紹介で増えたお客様は、Cさんが生み出した利益と見ることもできます。
そう考えるとエステサロンでの単純な本人の利用金額以上の価値があるという事になりますよね。
上記の例でLTVと費用対効果について考える
例えば広告を出してお客様1人を獲得する単価が3,000円だったとします。この場合、上記のA、B、Cのお客様を獲得する際の費用対効果はどうなるでしょうか?
Aさん
LTV=5,000円×利益率50% → 2,500円 という計算になり、500円の赤字です。もしこの広告を出してAさんのようにリピートしないお客様しか取れないようなら、赤字が膨らむだけという残念な結果になります。
Bさん
LTV=15,000円×利益率50% → 7,500円なので4,500円の黒字となります。この広告と顧客獲得単価の場合、1回目の利用だけだと500円の赤字ですが、2回以上利用してくれれば黒字になる計算になりますね。
Cさん
最終的なLTVは確定していませんが、計算するまでもなく、大きな黒字となります。広告でCさんのようなお客様を多く獲得できるのであれば、ドンドン広告を出すべきという事になります。
実際には広告で獲得した全てのお客様の平均値で考える
広告を出向してお客様を獲得する場合、当然全てAさん、全てCさんという風にはなりません。実際にはAさん、Bさん、Cさん以外にも色々なパターンが発生するので、LTVついてもその平均値で計算する必要があります。
特に単発ではなく、リピート利用が多いサービス、商品の場合はこの考え方が重要となります。
脱毛サロンの格安体験キャンペーンはLTVが非常に高いからこそ出来る事
最近は脱毛サロンで980円でワキ脱毛を体験できたり、格安の体験キャンペーンが多いですよね。かなりの広告費をかけていますし、初回の体験利用だけで見ると確実に赤字ですが、それでも脱毛サロンは継続率も顧客の利用単価も高く、LTVで見ると平均10万以上〜20万以上という世界です。
だからこそお客様1人獲得するのに平均2、3万円を投資したとしても、LTVで考えると大きな黒字になるんです。
サービスの特性上、脱毛サロンの方がエステよりもさらにリピート率が高いのは当然ですし、脱毛サロンは儲かるというのは納得できますね。
まとめ
LTVの考え方を理解しておかないと、広告の費用対効果を考える際に「かかった広告費に対して月の売上がどれだけあったか?」という対比だけで考えてしまいがちです。そうすると、本来はリピート率も考えると費用対効果の高い広告なのに、費用対効果が悪いと判断してしまったりもします。
LTV=お客様がお客様で無くなるまで使ってくれる合計金額全体を見た効果を考えていく事が重要です。