「費用対効果」とは?:女性向けにマーケティング用語を解説。広告費・人件費・ツール導入だけでなく時間の投資も効果を考えよう!

「費用対効果」はよく聞く言葉でCP(コストパフォーマンス)と言われたりもしますが、特にこれから起業したい女性、既に起業している女性は正しく理解しておく必要がある言葉です。広告にかける費用と効果の関係だけでイメージしている人も多いかもしれませんが、ツールの導入、人の雇用、自分の時間の使い方等、幅広い意味での「投資」に対する「成果」の効率性を図る言葉として理解する必要があります。

 

広告の費用対効果

まず「費用対効果」という言葉がよく使われる広告についてですが、これが一番わかりやすいですね。

例えばフリーペーパー等で月5万円の誌面広告を出して、10件の集客があった場合、顧客の獲得単価は1件あたり5,000円となります。

この顧客の獲得単価は「CPA=Cost Per Acquisition」と呼ばれるので、覚えておきましょう。

CPAが低いほど1顧客の獲得単価が低く、効率的な投資であるといえます。

 

人件費に関する費用対効果

続いて人財に関しての費用対効果について考えていきます。わかりやすくするために営業さんの例で考えていきますが、1人の営業マンが毎月平均100万円分の仕事を獲得する=売上を作る場合、この営業マン1人辺りの生産性は1ヶ月=100万円となります。1人で200万円で売上を作ってくれる場合、生産性は200万円となります。

また人財の価値は売上だけではないですよね。

この例で100万円の売上あげる営業マンはとにかく営業だけに専念してこの結果を出している、200万円の売上を上げる営業マンは後輩の教育も得意で売上をあがられる人財を育ててくれるという場合、後者の人財の価値はさらに大きなものとなります。

 

人財に関する費用は「雇用に関するコスト」

人を雇用する場合、従業員と折半の社会保険料も増えますし、人が増えることで単純に光熱費や雑費なども増加します。税理士さんが良く言うのは、人を雇う場合、支払う給与の1.5倍ぐらいのコスト換算をしておく必要があるという事。

月25万円の給与で営業スタッフを雇用する場合37.5万円のコストが毎月固定でかかるという考え方をしておく必要があります。

なので、費用対効果を図る上では、営業スタッフが作る売上を、この雇用コストで割って算出するのも良いと思います。

先程の例で100万円の営業マンが月25万の給与、売上200万の営業マンが月30万の給与の場合、それぞれ給与コストの2.7倍、4.4倍の売上を上げているという計算になりますね。

この計算はCPAと違い、給与コストの何倍の利益を生み出してくれているか?という計算なので、数値が大きい方が優秀という事です。

 

ツール導入に関する費用対効果

また、ツールの導入についても費用対効果を考える事ができます。

脱毛サロンで、スタッフ2名体制で小型の脱毛器を使って施術をしていて、1回辺り全身2時間・売上が2万円。月に200時間稼働で100万円の売上があがっている例で、1台100万円の最新の脱毛マシンを2台導入したとします。(実際はもっと高いですが)

マシンの導入により1回あたり全身1時間で施術できるようになり、全身脱毛でもスタッフ1名で施術ができるようになり、効率が良くなったので料金を全身一回あたり1万円に値下げしました。

料金は2分の1ですが、施術時間が2分の1、スタッフも1人で済むので、かなり効率は良くなるのがわかると思います。価格が下がり、施術時間が短縮される事はお客様にとっても大きなメリットなので集客増も期待できます。

スタッフ2名の合計稼働時間が350時間の場合、350万円の売上があがる計算になり、200万円の投資分はすぐに回収でき、その先は利益増が続いていくという事になります。

これは脱毛器という金額の大きな例ですが、月5,000円のツールを導入することで「業務が効率化した分、売上を伸ばすために時間を使えるようになる」という事もあると思います。金額の大小に関係なく、様々なシーンでかかる費用と、効果を考えていくことが重要です。

 

自分の時間の使い方に関する費用対果

最後に自分の時間の使い方についても触れていきます。

Time is money=時は金なりという格言もありますが、経営者にとって時間はお金そのものと言っても良いぐらい価値のある重要なものです。

例えば経営者1人で月に200万円の売上を作る事ができる場合、この経営者1人の生産性は月に200万円。仮に20日間1日8時間稼働の160時間で割ると、1時間当たり12,500円の売上を作る能力があるという事になります。さらに60分で割ると1分あたり208円となりますね。

つまり、この経営者の場合、30分無駄な時間を過ごしてしまうと6,250円程度の損失という事です。毎日この無駄な30分があるとしたら20日間で考えて187,500円の損失という事になります。

こう考えると経営者が苦手な作業に非効率に時間を使ってしまうぐらいなら、アルバイトやパートさんを雇って、売上を作るための時間を確保するほうがよっぽど生産性が高くなるという話も理解しやすいですよね。

是非、既に起業しビジネスを始めている方も「自分が何にどれぐらいの時間を使っているのか?」そして事業全体で考えた時に「生産性の高い、効率的な時間の使い方が出来ているのか?」について考えてみて頂きたいと思います。

 

まとめ

最初に記載したとおり、費用対効果というと「広告」「CPA」などを連想しやすいのですが、人財、ツール、自分の時間の使い方等、幅広い意味での「投資」と「効率」を考えていく必要があります。

そしてその効率は「成果=売上」と結びつけて考えるのが良いのですが、売上に直接結びつかなくても間接的に影響があるという事もあります。是非、幅広く柔軟な視点で事業における投資と効果について考えてみて頂ければと思います。

あらゆるシーンで効率性を考え過ぎると疲れてしまうので、毎日する事、習慣化している事、固定化している業務などから効率性を見直すのが良いかもしれませんね(*^^*)


筆者
黒瀬 圭

黒瀬 圭(Kei Kurose)
Girl’s Standard主催/株式会社ドリームテラー 代表取締役

1981年生まれ。沖縄県宜野湾市在住(出身は大阪府大阪市)
WEB制作、集客支援業務に12年以上携わり、子育て世代応援サイトも 運営。自身も2児のパパ。現在は、女性の起業、長く続くビジネスの 支援する立場として、全国の女性の自立支援に力を入れています。
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