宅配便の急増、再配達年間7億個の問題。ここに新規で起業できるようなビジネスチャンスはあるのか?

Amazon利用者の増加やメルカリやminne等の個人間売買の増加により宅配便が急増している事は、ネットショッピングの利用者の立場でも容易に想像がつく事ですが、少し前に「再配達が年間7億個以上もある」という衝撃の数字も発表されました。

これにより宅配便業者は人手不足、配達員の過酷な労働環境という大きな問題を抱えることになっています。宅配ボックスの活用や、コンビニ受け取りサービスの強化、再配達を効率化するアプリの登場など、様々な対策が検討されていますが、ここに新たに起業できるようなビジネスチャンスはあるでしょうか?

今回は「宅配便の急増・再配達の問題」とビジネスチャンスというテーマについて考えていきたいと思います。

 

再配達の問題で最も注目される「宅配ボックス」

再配達を軽減するための対策として宅配ボックスの設置という選択肢があります。新築の分譲マンションであれば、マンション自体に宅配ボックスが設置されているケースもありますが、宅配ボックスが無いマンションやアパート、戸建ての住宅の場合は自分で宅配ボックスを準備する必要があります。

宅配ボックスの仕組みは単純で50Lぐらいの容量のボックスに暗証番号付きの鍵(錠 or 電子ロック)がついているというだけのもの。ボックスの中に印鑑入れが入っていて、宅配業者さんが押印した後にまた鍵を締めて完了となります。

ただ、簡易なものは固定されていないので、BOXごと持って行かれる危険性もあるため、柱などにワイヤーで固定する必要があるなど、あまり見栄えが良いものではありませんよね。

色々な会社が宅配ボックスの開発・販売に参入していて、価格帯は簡易式が5,000円前後、電子ロックなど高セキュリティのもので4、5万円〜という価格帯となります。

宅配ボックスの分野に新規で参入できるチャンスがあるとしたら、中国の義烏などでカバンメーカーと契約し、低価格帯の簡易式 宅配ボックスを製造・販売するという方法が考えられますが、中々厳しい争いになると思います。

 

宅配ボックスだけではカバーできない問題も多い

例えばオートロックだけでロビーに宅配ボックスの無いマンションの場合どうなるでしょうか??

インターホンを押して不在だった時点で、そもそも玄関前までいけないので、玄関先に宅配ボックスがあっても意味がありませんよね。

簡易式の宅配ボックスの場合、セキュリティ面の懸念も有り、トラブルの基になる可能性もあります。

本来対面での手渡しが原則の荷物を宅配ボックスに入れた後のトラブルの補償はどうなるのか??新しい保険でも生まれるのか??等、まだまだ未整備な問題も多くあります。

 

コンビニ受け取りが拡充されれば全て解決するのでは?という意見

正直、この再配達の問題は、荷物のコンビニ受け取りサービスが拡充すれば大幅に軽減されるのでは?という気もしますよね。コンビニだと夜間でも受け取れるメリットも生まれますし、気軽です。

個人的なイメージでは、全てのネットショップの配達先指定画面に、近隣のコンビニを指定できる機能がついている。そんな時代もそう遠くない気がします。

また、大きい荷物の場合、コンビニから自宅まで自分で運べないという問題もありますし、コンビニが近隣に無いというケースもあると思います。

 

荷物受け取りロッカーがコンビニや駅に設置されだしている

対象エリアが限られ、サイズの制限もありますが、宅配ロッカー等と呼ばれる荷物受け取り用のロッカーが駅や、コンビニに設置され始めているのをご存知でしょうか?

注文時に受取指定を宅配ロッカーに設定し、暗証番号を使ってロッカーから荷物を受け取るという方式ですが、これも受取側の負担を求めるもので、全ての利用者が活用できるものではありません。

 

自動運転の宅配ロッカー車の実証実験も!走る宅配ロッカー「ロボネコヤマト」

クロネコヤマトでは神奈川県藤沢市の一部で、宅配ロッカーを積んだ自動運転車がスマホ・PCから指定した時間・場所に荷物を運んでくれる「ロボネコヤマト」なるサービスの実証実験を始めています。

この場合、代引きではなくクレジットや電子マネー等の電子決済が原則になると思いますが、実現したらかなり画期的ですよね。

AIによる世の中の変化が近くまで着ている感じがします。

 

荷物の受取り代行的なサービスは成立しにくい

再配達の問題に関して「荷物の受取代行」のようなサービスが出来ないかな??と考える人もいると思いますが、上記の取り組みは短期間のうちにドンドン生まれてきたものです。

受け取りての利便性を確保することを考えると、例えば近隣のコミュニティで荷物の受け取り代行をしてくれる人が居たとしても活用される例はあまり多くないのでは無いかな?と思います。活用されたとしてもビジネスとして成立する規模ではないかなと。

 

逆に10分刻みで受け取り指定が出来るようなハイランクの配達サービスはどうか?

全国的に見ると「お金に余裕が有り、別途お金がかかっても良いから、自宅まで希望の時間にキッチリ届けて欲しい!!」という層もいるのではないでしょうか?

そう考えると、荷物を一旦預かって、プラス料金で再配達を代行する運送会社が誕生してもおかしくない気はします。

ただし、一般貨物自動車運送業許可か軽貨物運送業の許可が必要となりますので、誰でも再配達の代行ができる訳ではないので注意が必要です。

 

まとめ

宅配便と再配達の増加の問題にはビジネスチャンスが眠っていると思いますが、大手が参入する業界で、個人事業で開業して市場を取れるような規模では無い事が多いと思います。

これ!という結論が出せずに申し訳ないですが、細かいニーズをつけば、ビジネスの芽が生まれる可能性もありますので、様々な利用者の事を想像して考えると良いかもしれませんね。


筆者
黒瀬 圭

黒瀬 圭(Kei Kurose)
Girl’s Standard主催/株式会社ドリームテラー 代表取締役

1981年生まれ。沖縄県宜野湾市在住(出身は大阪府大阪市)
WEB制作、集客支援業務に12年以上携わり、子育て世代応援サイトも 運営。自身も2児のパパ。現在は、女性の起業、長く続くビジネスの 支援する立場として、全国の女性の自立支援に力を入れています。
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