「QOL(生活の質)」とは?:女性向けにビジネス用語を解説。高齢期の「生活の質」ここにビジネスチャンスが有りそう
QOL(quality of life)クオリティ・オブ・ライフとは直訳すると生活の質という意味で、wikipediaの記述では「ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指し、つまりある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念」という説明になっています。
医療の現場では、がん患者や被介護者の幸福感、生きがいをどう見出していくか?確保・維持するか?という視点で語られる言葉でもありますが、今回は今後益々増加する高齢者全体のQOLについて考えながら解説をしていきたいと思います。
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65歳以上でも働きたい!アクティブシニアと呼ばれる元気な高齢者が増えている
まずポジティブな面から見ていくと、65歳以上でも「身体が動くうちは働き続けたい!」と考えている高齢者や、仕事のリタイア後、趣味に没頭したり新しく習い事を始めたりするような元気でアクティブな高齢者が増えているという事。
こういった方達はアクティブシニアと呼ばれ、仕事に対しての意欲を持つ方については豊富な知識と経験を持つ「労働力としての活用」、お金にも時間にも余裕がある「消費層としての期待」等、社会から見ても大きな期待が寄せられています。
アクティブシニアのQOL=やりたい事を実現できる環境がある
アクティブシニア層のQOLを考えると、やはり「元気なうちは仕事を続けたい」、「知識を若い世代に伝えたい」、「起業等ビジネスのチャレンジをしたい」、「年齢で諦めず新しい趣味や遊びにもチャレンジしたい」といった欲求を満たすことだと思います。
社会の制度でしかどうにもできない範囲もありますが、アクティブシニアを意識したビジネスのチャンスは色々と眠っていると思います。
「お金がある高齢者をターゲットにしたビジネス」という考え方ではなく、さらに細かくターゲット層を設定し、そのニーズを意識して「アクティブシニアの欲求を満たし、その結果QOLを満たす事のできるビジネス」を考える方が社会的にも受け容れられる、必要とされるビジネスを構築できると思いますので、是非そういった考え方をして下さい。
孤立化する高齢者の問題とQOL
2030年には単身高齢者世帯が38%を越えるという予測もあり、高齢者の孤立化が社会問題になっています。
高齢者に限らず人には帰属意識や、社会やコミュニティとの関わりを持ちたいという意識があるものなので、単身で暮らし、社会や人との関わりが薄い状態が続くと本人が感じるQOLも低いものになってしまいます。
こういった高齢者のQOLを高めるための仕組みやビジネスモデルが構築できれば、社会にとっても意義のあるものになりますよね。
買い物代行、移動式のカフェ、高齢者向けのIT活用講座(iPadなど)など、色々な案が考えられますし、大きなビジネスチャンスが眠っていると思います。
例えば「高齢者向けのペットレンタル」のサービス
1人暮らしや、高齢者夫婦の世帯で、「毎日の世話やペットに関する買い物が大変」「ペットよりも先に自分(達)が死ぬ可能性もあるし、その場合の責任は・・・」等の問題で飼いたいけど飼えないという人達も多くいます。
まだ例は少ないですが、全国的にもそういった方達に向けて「ペットレンタル」を行うというビジネスも出てきています。高齢者のニーズと現実を踏まえた合理的なサービスですよね。
高齢者のQOLを意識したビジネスは、この例のように「欲求」と「現実的な問題」を両方カバーするようなモデル、仕組みが必要になると思います。
まとめ
お金を持っている高齢者をターゲットにするというのは別に悪いことではありません。ただ、高齢者の本質的な欲求・ニーズを満たす事や、QOLまで意識してビジネスを考えらる事ができれば社会的にも意義のあるビジネスになると思いますので、その視点も持って取り組んで頂ければと思います。
自分のおじいちゃん、おばあちゃんをどうやったらもっと幸せに出来るか?幸福感を持って生きてもらえるか?身近な存在から考えるのも良いですね(*^^*)