「ニッチ」とは?:女性向けにマーケティング用語を解説。費用対効果の高い集客にも繋がります
ニッチという言葉を聞いたことがあるでしょうか?英語では「nichi」。意味としては「隙間」という意味になり、ビジネス、マーケティングにおいては「ニッチ=隙間市場」という意味合いで使われることが多い言葉です。
というわけで、今回は「ニッチ」という言葉について、女性向けに分かりやすい例を混じえながら解説していきたいと思います。
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「ニッチ=隙間を狙う」とは規模の小さいマーケットを狙う事だけではありません
ニッチというと、「誰も狙っていない狭い範囲をターゲットにする」、「マニアックな層をピンポイントで突く」というイメージをもたれがちなのですが、狭いターゲット、市場を狙うだけがニッチではありません。その考え方だけだと、お客様候補の母数が少なすぎて、ビジネスの規模も限定的になってしまう事が多いので、もう少し広い意味で「ニッチ」という言葉の本当の意味を捉える必要があります。
マニアック、競合が少ない市場という意味での「ニッチ」
一般的によく説明されるのがこれです。他社が目をつけていない分野や、誰も注目していないような分野を狙うという事ですが、全く新しい分野を開拓するという例は少なく「ターゲット層は狭いけど、しっかりニーズがある分野に特化する」というケースが多いです。
いくつか例を紹介していきます。
南米産ワイン(チリ産ワイン、アルゼンチンワイン etc.)の専門店
ワインというとフランス産、ヨーロッパ系のワインが主流ですが、チリ産など南米系のワインを好む層もいます。あえて南米産ワインに特化した専門店を開くことで、特定のニーズを持った層を強く惹き付ける事ができます。
ぽっちゃり女性専門のコスプレ衣装ショップ
ハローウィンの影響でコスプレ衣装の市場は拡大していますが、あえてぽっちゃり体型の女性にターゲットを絞り、大きめサイズのコスプレ衣装のみを販売することで、体型に合うコスプレ衣装が無いので買いたくても買えない・・・という層の女性を取り込み事ができます。
差別化にも繋がりますし、大柄な女性の多い外国人女性にも展開できそうな気もしますよね。
提供方法におけるニッチ
ニッチは、市場・ターゲットだけではなく「提供方法」としてのニッチという考え方も可能です。これも例を挙げていきます。
立ち食いのイタリアン・ステーキ/お一人様焼肉
最近では「俺の◯◯シリーズ」でチェーン展開しているお店や、お一人様専用の焼肉店なども注目を集めていますよね。前者は従来は座席に座ってじっくり食事やお酒を楽しむイタリアンやフレンチの既成概念を打ち破り、提供価格のダウン、回転率のアップを実現した画期的な事例です。それに習うように次々と立ち食い系のステーキ店も全国的に増えてきています。また、お一人様利用のニーズの高まりに合わせて1人焼肉、1人◯◯という業態も増えてきました。
お一人様カラオケ専門店等もありますよね♪
デリバリー対応のケーキ屋
ケーキ屋さんは、店舗に行ってショーケースに並べられたケーキの中から選んで買うというイメージが強いですが、誕生日やパーティーの時など、夜間であってもデリバリーをしてくれるケーキ屋さんがあったら便利だなと思いませんか?
実際、デリバリー(配達)に対応しているケーキ屋さんは、全国的にはいくつもありますが、一つの地域・エリアで見ると少ないので、近隣エリアのケーキのデリバリーにニーズを持つお客さんを独占できる事になります。
こうした「他がやっていない提供方法」という切り口もまた「ニッチ」の考え方の一つといえます。
提供時間におけるニッチ
同じくケーキ屋さんの例ですが、通常ケーキ屋さんの営業時間は10時〜19時ぐらいのことが多いですが、例えば繁華街の近くで17時〜深夜25時の時間帯だけ空いているケーキ屋さんがあったらどうでしょうか?
ターゲットは限定されますが、近隣の居酒屋、バーの誕生日ケーキ屋、飲み屋への差し入れ、お祝いなどにも重宝される事は想像がつきますよね。
他にも、お稽古・習い事の分野でも、夕方や夜に通えない人のために早朝6時〜8時のクラスを開講する。もしくは早朝のみ実施する。
こういった提供時間についても、他社が対応していない隙間をついてお客様を取り込む事ができます。
ニッチとは「満たされていないニーズを見つけて満たす事」
ここまで読んで頂くと、ニッチとは「着眼点・目の付け所」が重要になるという事が何となく分かって頂けるかな?と思います。
その着眼点という事ですが、要は「満たされていないニーズを見つけて、満たす事」と考えるのが良いと思います。
- 体型に合う可愛いコスプレ衣装が無い
- チリ産ワインが好きだけど、お店で売られているのはフランス産ばかり
- 焼肉を食べたいけど、一人だと入りづらい・・・
- 一人カラオケしたいけど、恥ずかしい・・・
競争の激しい市場であっても、細かい特定のニーズを掴んで、そのニーズを満たすサービスを提供する。それが出来ればニッチ戦略を活かしてビジネスチャンスを拡げる事ができます。
以上、「ニッチ」という用語について、僕なりの解説でした。